最近、大阪在住で、80歳を超えた年配の乗馬インストラクターを、テレビで何度か目にしました。その方は、今でも毎日馬を調教し、障害飛越の競技会にも参加されているのです。
また以前に、日高の乗馬クラブにも高齢者で乗馬を楽しんでいる方々がおられ、テレビで紹介していました。
僕は以前からずっと、高齢になっても楽しんで参加出来るスポーツがあるといいなあと、ずっと思ってきました。
何年か前に、新潟県の妙高高原のスキー場で、何名ものご高齢の方々が、優雅にスキーを滑っている姿を見て感動したのを思い出しました。
ある程度の基礎を学ぶと、力を抜いて、自然体で参加することが出来るスポーツが「乗馬」だと思うのです。
僕は、ヨメのようにオリンピックを目指しているワケではないので、本当はのんびり出来るのですが、なぜか緊張してしまう悪い癖があるのです。
平常心でリラックス出来る乗馬ができるようになりたいといつも考えています。
僕の通っている乗馬クラブは、定年後にご夫婦で参加されている方が何人もおられます。ゆっくりと馬にまかせて乗馬を楽しんでいる様子を見ると、「あ、いいな!」と思うのです。「あんな風に乗れたらいいなあ」と思うのです。
自分のレベルに合わせて、無理なく楽しく汗を流すことが出来る乗馬は本当に、お勧めのスポーツです。
最初のうちは、考えても無理だと感じていたこと(技術的にも体力的にも)が、少しずつ出来るようになると、達成感と感動を味わうことが出来るはずです。僕たち夫婦がそうでした。
そして、他のスポーツと違うところは、馬は感情と個性を持った生きているパートナーだということです。
馬とやりとりをしながら楽しむスポーツだということが、他のスポーツと決定的に違うのです。なので、馬のことをよく考えて、仲良くつきあっていく、という「楽しみ」もプラスされているのです。
馬は不思議な存在で、ある時は、自分の心を映す鏡のような存在に思えるときがあります。
自分の感情が落ち着かないときは、馬にもこの感情が伝わるのです。時にはこの感情を察知して意外な行動を取ったりします。
たとえば、慰めてくれたり、笑わせてくれたり、無言で教えてくれたりするのです。それは、毎回必ずというわけではありませんが、こちらの心を開いていると、そこからすっと飛び込んで来てくれるかも知れないのです。
喜びや悲しみの感情は、伝わる存在だと僕は思っています。
そういう意味で、奥が深いというか、予測不可能というか、楽しい誤算が次から次へと出てくる「お楽しみ要素」がいっぱいのスポーツなのです。
乗馬を楽しむ人がひとりでも増えますように。
競走馬の残りの人生が幸せでありますように。
馬を大切にする人がひとりでも増えますように。
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